関西電力の電力事情が問題となっている。
元々約半分の電力を原発に頼ってきた関西電力、
この事の良し悪しは別として、その原発を全部止めて電力が足りないことくらい小学生でも分かる。
政府は中部電力等からの融通を前提として、関電管内の節電を15%tすることを決めた。
融通が受けられなければ節電幅は20%になるそうだ。
関西の企業が大変だと思うが、最近それらしき報道がほとんど無い。
有るのは電力不足などどこ吹く風というオチャラケ報道ばかり。
これは1か月前の報道だが
<以下引用>
夏の電力に企業ピリピリ、再稼働なし18%不足
関西経済界は、夏の電力需給の行方に神経をとがらせている。
原発が再稼働せずに2010年並みの猛暑となった場合は、関電管内は18・4%もの電力不足に陥るからだ。
2割程度に上る節電を達成するためには、政府は、産業界による通常の節電努力を超えた休日シフトなどにより、メーカーの大幅減産といった影響が避けられないとしている。
関西に大型工場を持つパナソニックやシャープは、円高によるコスト増で巨額赤字に苦しんでおり、主力のテレビ事業を縮小している。パナソニックは、原発が動かず節電を求められれば「生産に大きな影響が出る恐れがある」と警戒している。さらに、火力発電への振り替えで電気料金が値上がりすれば「ものづくりを続けられない」(首脳)と悲鳴を上げる。
関電の試算では、大飯原発の2基が再稼働した場合でも、電力不足が解消するのは昨年夏並みの暑さの場合(3%の供給超過)だけだ。10年並みの猛暑なら10・8%、5年間平均なら8・2%の電力が不足するとみている。
http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20120415-OYT1T00196.htm?from=main1
<引用終わり>
この報道を見て企業の危機感と行政のノンビリ感、そして新聞、テレビのアホ丸出し報道、この落差のあまりの大きさにとても違和感を覚える。
大阪の節電策はyuyuuさんが纏めてくれている。
http://yuyuu.iza.ne.jp/blog/entry/2687826/
http://yuyuu.iza.ne.jp/blog/entry/2688829/
そして変な話だがこの関西電力の電力不足のから騒ぎと企業の関西脱出の話を見て、カンボジアのアンコール王朝衰退の歴史を思い出した。
私は2001年8月にカンボジアのアンコールワットを見に行った。
その時の強烈な印象から折に触れカンボジアの衰退の歴史を調べてきた。
アンコールの衰退を考える
日本は誇り高きB級国家でいいじゃないの<続々編・転落の歴史
http://tansoku159.iza.ne.jp/blog/entry/2343344/
以上のエントリーでアンコール王朝が衰退したことを書いたが、どの程度の衰退かというと、
1) 13世紀末の1296年~1297年この地を訪れた中国人が書いた真臘風土記(真臘とはカンボジアのこと)では富貴真臘と言われるほどの繁栄ぶり、

注: 中国は中華思想が昔からあり、辺境の小国などは馬鹿にしている。
その中国がカンボジアのことを富貴真臘などというのは最大級の賛辞であり、いかに当時のアンコール王朝の国力が凄かったのかが分かる。
2) その半世紀後(1353年)には新興国シャム(タイ)に攻略される程国力低下。
この時アンコール朝を攻めたシャムはその2年前にできたばかりのアユタヤ朝である。こんな新興国に攻められるくらい国力が低下していたのだ。
国力低下とは
人口が減り、生産力が減り、軍隊の兵力が小さくなっていくことである。
3) さらに80年後(1431年)アンコール王都陥落、王朝はアンコールを捨て南部の小国家に転落した。
なぜこのような事が起こったか、それは日本の上智大学による最近の発掘調査から分かった。

廃仏命令で仏像を壊して埋めたものが見つかったのだ。
今まで尊いものとして拝んでいた仏像、壊せと言われても壊すにしのびず、丁寧に埋納してある。
これを掘り出したカンボジア人学生は思わず手を合わせたという。
当時のクメール人の心境がしのばれる話だ。
カンボジアの政権交代時の激しい廃仏運動、
こんなことをすれば、当然寺にいる僧侶・官僚・技術者は追い出されてしまう。
この当時の寺には僧侶だけでなく、官僚や技術者、そして踊り子まで所属していたがこの人たちも全て追放されたのではないか。
私はこの追い出された官僚や技術者は主に新興国シャム(タイ)に三々五々吸収されたとみている。
その一つの例としてタイ語の単語には20%~30%のクメール語由来の言葉が入っていることを見てもわかる。
シャムに入った官僚・技術者などのテクノラートはいろんな分野で新興国シャムの国づくりに参加したのだと思う。
ある人によれば、クメール人から得た技術で最大のものは「徴税の仕組み」だとか。
これがうまくいかなければ国として成り立たない。
だからシャムがわずかな間に国力をつけたのだと思っている。
何故こんなことを言うかというと、今関西地区からの企業脱出が加速しているが、特に深刻なのは人材の流出である。
韓国のサムスンやポスコなどは破格の給料で日本人技術者を採用している。
定年後の技術者は日本ではもはや仕事がないが、韓国や中国へ行けばいくらでも仕事がある。
技術者が一人ずつ一本釣りされているのである。
市長さんや知事さんにはこんな緊迫した事情など理解できないであろう。
テクノラートがいなくなっても直ぐには気が付かない、いつの間にか会社が競争に負け、規模が小さくなり、人が減っていく。
その典型がパナソニックやシャープだ。
それでもお役人は減らない、だから全く分からないのである。
何処かのチンピラ記者などとの言い争いに情熱を燃やしている市長さん、
足元についている火の手が見えないのですか。










by 短足おじさん
大阪市のHPを見たら